11月8日、新商品続々届いておりますのでひとつづつご紹介申し上げます。まずは会津娘さん「穣」シリーズより
■会津娘「穣」松原8■
この土地の穣(みのり)を醸(かも)す
当蔵では地元会津の米・水・人で造り上げる『土産土法』をテーマに掲げ、地元会津産の酒米『五百万石』を主に酒造りに取り組んでおります。
生き物を育てる酒造りで、全く同じお酒ができることはほぼありません。酒米づくりでも、 その年々の気候はもちろん土、 風、 水、 陽のあたり全てが田んぼごとに違い、同じ品種であってもそれぞれ面白いくらいにその土地の性格がよく現れたお米に育ちます。
正にテロワールそのものですが、日本酒の味わいは、 原料であるお米と水以上に、造る人によって決まります。とはいえ日々の米作り ・酒造りのなか、気付かされたこの 『土産土法』 の醍醐味をお酒を通じて伝えたいという思いがあります。この場所でしかできない私達にしかできない酒造りで何ができるか、髙橋庄作酒造店としてのひとつの答えがここにまとまりました。
ひとつの田んぼからひとつの商品をつくる
これからの会津娘では、会津の酒造好適米だけで造る純米酒を基本に、その中から更に「一枚の田んぼで穫れた米ごとに仕込む純米吟醸酒」を酒造りの中心に据えて 圃場限定会津娘『穣じょう』 として、 田んぼごと季節ごとに蔵出しをしていきます。初年度、 四町歩の自社田の中から特徴的な七枚の田んぼを選びました。今後次なる自社田さらに契約農家さんそれぞれとっておきの田んぼへと、 『穣じょう』 は拡がっていきます。お米からお酒を造る、 という変わらずにに積み重ねていく営みのなかで、 年々の気候や蔵の様子も全て私たち自身の年代記のように〝ヴィンテージ〞として味わいに籠(こ)め『土産土法の酒造り』 のその先を目指しこれまで以上に深く向き合い取り組んでいきます。
松原(まつばら)8http://aizumusume.a.la9.jp/jyo/m8.html
スペック:純米吟醸酒
原料米:会津若松産五百万石55%精米
圃場:会津若松市門田町一ノ堰松原8番地
水田土壌区分:Se[関本統]
安定性抜群の圃場 保水力はあまり高くありませんが、南北風抜けが良く、日照も長い田んぼです。やや中粒で中庸ですが粒揃いの良い『五百万石』が安定して育ちます。
日本酒度:±0
酸度:1.4
度数:16度
火入れ:1回(要冷蔵)
蔵出し本数:3,000本(720ml)
本体価格:2,000円(720ml)
お酒についているQRコードへアクセスするとお米が育った田んぼへご案内致します。こちらの記事もご覧くださいhttps://uekiya.net/news/14524.html
■2020國権純米干支ボトル■
スペック:純米原酒
麹米:山田錦60%精米
掛米:夢の香60%精米
日本酒度 : +2
酸度 : 1.4
アミノ酸度:1.2
アルコール度 :17度
容量:350ml
発売本数:2020本
本体価格:1,500円(350ml)
毎年恒例の國権さんの干支ボトルです。イタリアのグラッパ用の細長いベネチアングラスの瓶に来年の干支「子」のエンボス加工が施されています。中身は純米原酒です。しっかりとした味わいながらスッキリとした後味です。専用のカートン付で2020年に因み2,020本の限定販売です。
■裏ロ万■
純米吟醸一回火入れ
原料米:すべて南会津産契約栽培
麹掛米:五百万石60%精米・夢の香60%精米
四段米:ヒメノモチ60%精米
酵母:うつくしま夢酵母F7-01
仕込み水:「水源の森百選」の名水「高清水」(全硬度0.5cao mg/dl)
度数:15度
本体価格:2,727円(1.8L)
カタログにも載せていない裏の商品になります、ロ万シリーズブレンド酒「裏ロ万」です。30BYロ万シリーズの中から数種をブレンドしたもので、毎年比率を変えております。今年の仕上がりは如何でしょうか。1.8Lのみロ万特約店一部での販売です、どうぞお急ぎください。
■天明生もと「焔」HOMURA■
スペック:生もと仕込特別純米酒
使用米:夢の香65%精米
酵母:協会9号+うつくしま夢酵母 酵母ブレンド
度数:16度
日本酒度:+2.84
酸度:1.76
火入れ:なし(無濾過生原酒瓶貯蔵)
本体価格:3,000円(1.8L)、1,500円(720ml)
モダンな酒質の中のグーンと伸びる酸、秋冬に御燗で楽しめるお酒を目ざしました。
仕込み水は銘水「辰巳の水」を使用。もと摺りにしっかりと時間を掛け、天明の麹室で造られる麹の酵素力を最大限に生かし糖化を進めました。蔵付きの乳酸菌から生み出された乳酸、その酸度で雑菌が入る隙がない状態の酛に、乳酸に強い清酒酵母を添加。増殖と淘汰を繰り返し、最終的に生命力の強い酵母だけが残ります。それは、低温発酵にも強く、酵母の死滅率も低い。しっかりと味乗りし、綺麗な旨辛でとても多様な酸があふれるお酒に仕上がります。
秋冬に燗めて楽しめるお酒。速醸系のキレる酸ではなく、生もと系のグーンと伸びる優しい酸を求めてスタートした生もとも5作目。天明らしい透明感とモダンな酒質、伸びやかな優しい酸。天明にさらなる色合いを添える生の生もと!季節を重ねる素晴らしさを優しく包み込むように燗める。体温から5~7度高めが良かったです。(ラベル裏貼りより)
口にそっと馴染む優しい飲み口、オレンジや青りんごを連想させる透明感が魅力です。程々の甘味、精米を落とし旨味を乗せたボディは軽やかで非常に上品。この中を心地良い酸が気持ち良く伸びて行きます。辛さを引き連れ迎えるフィニッシュは大変キレが良く、余韻にもドライ感を残しスマートに消えて行きます。幅広い温度で楽しんで頂ける次世代系純米酒。最高です。