tokyo copywriters’ streetさんと言うサイトの「東北へ行こう」というコラムで、お声がかかりこのような物が出来上がりました。
冬の会津から3 酒屋
ストーリー 小室市太郎
出演 大川泰樹
ここにまずい酒はないよ。
酒屋のおやじが無愛想に言った。
きっと、どれもお薦めということなのだろう。
ここは造り酒屋ではなく、ごく普通の、町の酒屋だ。
この無愛想、慣れない人は、気後れしてしまいそうなものだが
自分の目利きに間違いない、というおやじの自信
会津人特有の頑(かたくな)で、シャイな気質を読み取れば
どうってことはない。
店には会津の地酒がずらりと並ぶ。
奈良萬、会津娘、國権、飛露喜、会津中将、
宮泉、名倉山、まだある・・・。
都会ではお目にかかれない逸品もそろっている。
この酒屋、日本酒以外の酒をいっさい扱っていないところにも
おやじのこだわりが伺える。
選びかねている僕に、おやじが助け舟を出す。
これ、いいよ・・・。
無愛想が、一升瓶を突き出している。
それは、今年の新酒だった。冬は新酒の季節なのだ。
今年の一番を試してみる。たしかに、うまい。
振り返ると、だろ、というように、おやじが無言で頷いていた。
会津にはいい酒がある。
そして、会津の酒は、会津で飲む方がうまいと思う。
格好良いストーリーですが、私は写真をお貸ししただけでこの話のモチーフでも何でもありません。
こんな親父になれれば良いですね。
本題ですが先日とどきました「会州一」さんの新酒レビューを追加いたしました。
ココをクリック下さい、どうぞ宜しくお願いいたします。
原料米:会津美山錦60%精米
酵母:福島県開発 煌酵母
アルコール度数:17度
日本酒度:-2
酸度:1.6
火入れ:なし(本生)
税込価格:2,400円(1.8L)、1,260円(720ml)
杜氏が自ら栽培しました会津美里町産美山錦を福島県開発の新酵母「煌」で仕込みました23BY新酒です。
Gフルーツを思わせる瑞々しさと若々しく力強い酸を感じる口当たりは、新酒のフレッシュな苦味もあり結構な辛さがあります。
しっかりとした旨味感が広がりますが、下の方にバランスがないので、スッキリ感じます。
終始辛さがあり、程よく感じられる甘酸っぱい旨味・甘味との調和も良くのど越しまでスムースに流れます。
雑味もなくスマートにまとまった仕上がりは、日本酒度ー2度とは裏腹にきりっとした辛口の趣きです。
時間を掛けて、ゆっくり味わうのも面白いですね。
新酒第1弾、バッチリ幸先の良いスタートです。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。