磐城壽標葉にごり

お待たせいたしました、今年も磐城壽さんより夏の活性にごり登場です。初回出荷分は本数調整に付き本数がかなり少ないのでどうぞお早めに御願いします。

蔵元より・・・・
標葉(しねは)とは、福島県双葉郡の北部の浪江町・双葉町・大熊町の地域を指し、元の酒蔵のあった請戸が縁起という古の豪族「標葉氏」が所有していた土地です。南朝方であったため、北隣の相馬氏と中央政権によって滅亡されますが、その後相馬氏の支配にあっても当地域を標葉郷と呼び、長い歴史を持つ相馬野馬追祭りでもその名残を見ることが出来る、地域の人たちには馴染みのある地名です。

また標葉氏と同時代の南の楢葉(ならは)氏が支配していた地域と標葉氏が支配した地域を併せると今の双葉郡の地図に近いことと、この二つの葉をとって今の双葉郡の呼称由来になっております。

この標葉氏を祀った神社が浪江町苅宿地区にある標葉神社であり、氏子の方々が11月の新嘗祭に奉納するのを目的に境内の御神酒殿で御神酒(どぶろく)を醸して参りました。

平成18年、知人がこの神社の氏子総代に就いたのがきっかけで、この神社の御神酒造りを知ることとなり見学する機会を得ました。仕込みはまだ夏の名残がある秋の彼岸、どぶろくだけでなく酒の仕込みには不適切な時季であるにも関わらず、これを安全にそして可能にしていたのが、、固体仕込と言う独自の手法でした。

弊蔵ではこの固体発酵の考えをより特徴的な工程として、新鮮な真夏のにごり、そして独自性溢れる地域のどぶろくから新しい飲み方のスタイルの提案が出来ないかと、H18BYから試験醸造を開始し、震災2年前の20BYより販売を開始いたしました。

地域文化が育んだ独自性と今までにない触感の酒であったため、地域性を現したラベルにしたいと、かつての僧侶たちがどぶろくの隠語として用いた「しろうま」を、青ひびの走り駒が特徴である浪江町大堀地区の国指定伝統工芸品「大堀相馬焼」の駒絵師に描いて頂きました。

出荷当時、土着文化を色濃く反映した商品が次第に受け入れられる様を目の当たりにして、言葉に出来ない喜びを感じておりましたが、あの原発事故により標葉地域の浪江町を含む3町は警戒区域に指定されたまま帰町の目途は立たず、改めてこの酒が持つ意味の重さを感じ事業再開の際は必ず再販したいと考えていた酒です。

期せずして土着の文化を載せた商品が、浪江町・標葉地域のアイデンティーを背負う形になってしまいましたが、発売当初からこの「標葉にごり」は自由な発想で、飲みのスタイル・提供法・そして料理まで様々な活用法を売り手・飲み手から頂戴し育ってきた商品でもありますので、飲み手の方々に幅広くアプローチし、その中でも標葉
地域、そして福島県を意識していただければ幸いと考えております。

■磐城壽標葉にごり■
夏限定標葉(しねは)にごり滋味爽快酒
造り:純米吟醸活性にごり(濁り酒仕立て)
原料米:夢の香55%精米
度数:16度
本体価格:1800円(720ml)

固体発酵を取り入れた、どぶろく仕立て純米吟醸酒、100Kの極小仕込です。ムースの様な触感と上品な甘味と爽やかな2次発酵による発泡感です。
プロが作るドブロクはべらぼうに美味かった!濃厚なプレミアムカルピスソーダ?と言いましょうか?米粒の残らないトロトロで濃厚、甘味も爽やか、ガス具合も丁度良し。文句なしオススメです!

注意書きをよくお読みになりご賞味くださいませ。

■注意■
5合(900ml)容器に4合(720ml)詰めてあります。
スクリューキャップは穴あき仕様です。必ず立てて保管ください。
瓶に注意書きが書いてありますので、開栓には充分ご注意ください。

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